声門閉鎖術の経過(入院〜手術日)

声門閉鎖

息子の声門閉鎖術後の経過についてまとめた記事です。

はじめに

息子が声門閉鎖の手術を受けたのは2024年の10月でした。


2024年の6~7月ごろに肺のレントゲンを撮ったところ、無気肺のようになっている箇所が少しだけありました。
誤嚥性肺炎を繰り返している影響なのか、寝たきりの姿勢が多い影響なのかははっきりとは断言できませんが、少なからず影響があるようでした。

10月なら手術の予約が取れるとのことだったので、耳鼻科のお医者さんや小児科のお医者さんに納得いくまで質問し、夫婦でよく話してから手術の予約をしました。
絶対に手術日をずらしたくないという思いから、9〜10月は息子の体調管理にかなり気をつけました。
デイサービスを利用するなら一日おきにしたり、少しでも疲れている様子があれば休ませたり、外出も必要最低限にしました。

入院〜手術前日

手術日よりも数日早く入院しました。
入院慣れしている息子は、病室に入っても不安がる事なく逆に落ち着いているようでした。
術前の数日のうちに、手術を担当する耳鼻科のお医者さんや、麻酔科医さんからの説明がありました。

手術日までの付き添いは母である私がしました。
ずっと息子とそばで過ごし、遊んで、一緒に寝ていたので、息子も満たされたような表情をしていました。

親としては手術を前にして落ち着かないのですが、息子はこれか自分に何が起こるのかわからないようで、のんびりと過ごしているようでした。

手術の前日にお風呂に入り、お医者さんに点滴のルートもとってもらい、準備は万端です。

手術当日(手術直前)

この日は夫も仕事を休み朝イチで病院に駆けつけました。
手術を受ける病院は息子が生まれた病院でもあり、赤ちゃん時代を過ごしたNICUもあるので、手術前に家族3人でNICUの看護師さん達にあいさつに行きました。


手術の直前まで夫と付き添いを交代し、息子と夫が過ごせる時間を作りました。
その後、手術着(病衣の甚平)に着替え、ベビーストレッチャーに息子を乗せました。
ベビーストレッチャーに乗った息子は、自分の身に何かが起こることを察知したようで…
不安そうに体をもぞもぞさせていました。


病院の事情で手術室の前まで親が付き添うことはできず、手術室に通じるエレベーターの前で息子を見送りました。
この時の息子は泣きそうな顔になっていて、振り返ると息子を見送るこの瞬間が一番辛かったです。

手術当日(手術直後)

約3時間の手術を終え、息子が小児科病棟に戻ってきました。
目をキョロキョロさせ、不安と驚きのような表情をしていました。

息子の姿を見たら胸が押し潰されそうで涙が出そうになりましたが、堪えて「頑張ったね」と声をかけました。

喉を切り開き、気管と食道も切って縫う手術。
普通に過ごしていれば切る必要のないところを切る手術が辛くないわけがありません。

手術終わると40度くらいの熱が出たようで、顔真っ赤にしていました。
また、術後は切った気管の血がまだ止まっていないため、気管に血が流れ込みゼロゼロ音がしていました。
吸引回数が多くて覚えていないですが、手術後は何度も何度も気管の吸引を行いました。
気管から引けてくるものは血で、初めて吸引した時はびっくりしましたが、何度も吸引するうちに慣れました。
(血を見るのが辛い人は看護師さんにお願いしてやってもらっても良いと思います。)
規定の長さのカテーテルを入れても血や痰が出てこないこともあり、ネブライザーを使って吸入も行いました。

術後は解熱剤や抗生剤を入れて様子を見ていくようなのですが、息子があまりにも痛そうにしているため、座薬の眠り薬を使って眠らせて体を休ませました。
本当に痛くて辛いようで、息子は目を細めて涙を流したり、目を見開いていました。

術後2時間ほど経ってから気切部に当てていたガーゼを交換しました。
術後3時間半くらい経過後は気管からの分泌物も収まり、吸引回数が減ってきました。

術後は痛み止めや抗生剤を数時間おきに入れているのですが、息子は薬が効いている間は眠り、薬が切れてくると目を覚まし苦しそうにしていました。
痛みが強い時も、家で慣らしている音楽をかけていると少し落ち着くようでした。

手術後体温が高い状態が続き、氷枕やsoyoマットを稼働させてできるだけ熱が籠らないようにしました。
氷枕の交換の際は2人がかりで行い、1人が息子の首を持ち上げもう1人が氷枕を交換する形でしました。できるだけ首は動かさないように気をつけました。

術後に使用した氷枕は
雪枕」という商品です。
硬い保冷剤と柔らかい保冷剤の2層になっていて、柔らかく長時間冷やすことができます。息子がお世話になっている病院でも使っています。

振り返り

声門閉鎖の手術前や手術が終わるのを待っている間は「私たちの選択(声門閉鎖をすること)は正しかったのだろうか?」と何度も自分に問いかけたり、夫婦で話したりしていましたが、手術を終えた息子の様子を見たらそんな悩みは吹き飛び、「とにかく、少しでも息子が楽になるようにサポートしたい」としか思えなくなりました。

声門閉鎖の手術をすることを決めたのは親である私たちですが、息子がもう少し大きくなった時に「あの時は大変だったけど、手術を受けてよかったな」と思えるよう、親として精一杯息子を支え、手術を乗り越えたかからこそできる体験をたくさんさせていきたいです。

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